最新情報/館林城調査・研究・提案



那須烏山市で「館林城の再建をめざす会」の活動報告と 
地域の観光資源の特性を活かしたブランド開発セミナー(全5回)開催!
12月19日(初回)。20日(2回目)

2年間に売れるパッケージデザインについて講演をした「那須烏山市地域故郷促協議会」から、
観光を目的とした地域ブランド開発というテーマでセミナー講師を依頼された。全5回、各回3時間。
ハードルが高いのですが、自分の勉強にもなるし、歴史遺産の活用をテーマに構成してよいということなので
引き受けました。今年9月のことです。
2ヶ月間あまり、講演資料の作成に費やした。かなりの仕事量だ。
来年度分はまだ資料の整理ができてない。正月休みを利用してまとめる予定。

12月19日(月)、セミナーの初回が始まった。
以下、セミナーのチラシを紹介。

那須烏山市セミナー20161219


【第1回 事例研究・地域資源の抽出】
歴史遺産活用の手法 館林城の再建をめざす会プロジェクト紹介 (講演時間3時間)
キャッチコピー: 城を生かす!

[前半01]館林城の再建をめざす会の設立背景。
    ・城下町館林市の疲弊。さびれる中心市街。
    ・将来像について行政からの発信がない。
    ・外部の人間としての視点と半世紀前の郷愁がエネルギーに
    ・複数の活動を同時並行させることが可能な時期と年齢・キャリア

[前半02]5年間のプロジェクトを紹介。
    ・デザイナーとしての表現力と充実したスタッフの作成
    ・ふるさとのネットワークスが生きる活動
    ・マスコミを活用した広報活動の成果

「館林城研究」ホームページの活用。
「よみがえる館林城展」館林では歴史的ヒット企画(文化的として)
「郷土の偉人を再発掘-------長澤理玄顕彰碑建立事業」
「和菓子屋さん応援プロジェクト」 「お寺プロジェクト」 など。
武道を生かした館林の子供育成事業。
  2016年3月、空手道場「優風館」を竣工。

[後半]烏山城のポテンシャル研究
    ・お城の歴史は盛りだくさん。沢山ある。
    ・烏山藩の魅力。
    ・烏山城(正保城絵図について)正保城絵図の存在がポイント高い。活用すべき
    ・石垣が残っているので観光地化は可能。
     参考: 栃木県佐野市唐沢山城。 
        群馬県太田市の金山城。(観光施設・金山城ガイダンスオープン)

[事例01]山城の研究 唐沢城(栃木県佐野市にある、戦国期の山城。2年前、平成26年、国の史跡に指定された。)
    ・本丸跡に藤原秀郷を祀る神社を明治始めに創建。江戸期は彦根藩が唐沢山を管理。
     大きな神社の存続が城跡の管理維持を容易にしたことが幸運だった。 
     また、県立自然公園として親しまれ生き残った。
    ・栃木県の山城では最良。 烏山城も整備すればそれ以上になる可能性がある。

[事例02]山城の研究 金山城(群馬県太田市)
    ・太田市が観光資源として重点的に整備し、知名度を一気に向上させた。(百名城に選出される) 

【第2回 地域資源の活用(自然環境・歴史文化・伝統工芸品】
地域資源活用の手法 風土(訪れる人の想像力を満足させる) (講演時間3時間)

キャッチコピー;風土を生かす!(創造する!)

地域資源を120パーセント生かしたお手本は小布施町◎成功事例研究(風土を生かした)
--------長野県小布施の奇跡(30年の観察による)。
[自然環境の活用
 北信濃というネーミングと風土を売りにした観光開発をスタート。
 観光地・小布施誕生のプロセス。修景という手法。
 全国どこにでもある、めだたぬ町であった。(1980年代始め)。
    ・酒造市村家と富田酒造(1970年代までは二強)
    ・町長になった市村郁夫と建築家・宮本忠長の幸福な関係
    ・建築家の理性的な視点から町の再生がすすむ。 推進力は市村町長。政治と建築家の密着(よい癒着)が必要。 
    ・市村家の戦略が町を牽引する。 当然ながら町では反市村の気持ちもあった。

[歴史文化の活用]
 小布施に歴史文化遺産は少ない。葛飾北斎はブラッシュアップしたもの。
 葛飾北斎は世界的に偉大なアーティスト、本物の芸術家。小布施は運が良い。
    ・マイナスイメージはあまり活用してない。-------
    例)戦国武将・福島正則の蟄居地である。小布施の岩松院に墓もある。

[伝統工芸の活用事例]   
    小布施には商品化できる伝統工芸はなかった。栗を生かした和菓子のみ。

【小布施と那須烏山の対比
[提案] 那須烏山と小布施を対比して開発のヒントを得る。 
  ◎那須烏山市の風土(自然環境と歴史/文化)を考える。
   烏山の歴史を彩る人物。藩主以外では、二宮尊徳。(他にビックネームが見あたらない)
  ◎那須烏山市の伝統工芸品を観光に活用するには。(上質の観光客をターゲットにできる)
   烏山和紙単独でなく野州の工芸品をトータルでアピールする。工芸をキーにして周遊型の観光ネットワーク。
  「野州・工芸の里構想」---益子の器、烏山の和紙。大谷石細工。 他に木工品やガラス工芸、漆器、彫金などあれば。

以上がお話ししたセミナーの内容。

(2016年12月22日アップ)




(以下、2月14日アップしました)


2月7日(火)全6回開催された
「那須烏山市地域ブランド開発セミナー(厚労省委託事業)」がようやく終了。
お話しをいただいてから、準備にかなりの時間をかけました。
編集デザインの世界でたとえれば、ムック本を1冊丸ごとデザインした感じ。
他の人が考えたことをそのまま引き写すのでなく、自分が知り得たもの、取材調査したものをわかりやすく伝えることが私のやり方。それは、デザイン制作活動とまったく同じです。
3ヶ月ほどの準備が必要でした。
昨年末から正月にかけて10日間、どこも出かけず、帰省もできず、講演の準備をしてきました。

考えをまとめることは、「館林城の再建をめざす会」の理論的基盤を固める上でとても役にたちました。
特に、歴史遺産を活用することの大切さを、イギリス人アナリストであるデービッド・アトキンソン氏の著作で確信しました。
収穫でした。
またお隣足利市の早川農園(現、あしかがフラワーパーク)についても友人の元館林市観光課長渋谷氏の協力と「渡良瀬通信」の野村氏の協力を得て、内容の濃いお話しが可能になりました。
那須烏山市は同じ栃木県なので足利市の話は親近感をもって理解してもらえました。

5回目の講演では私の友人・甲斐氏が40才で起業した「旅籠屋」22年の歴史を話しました。観光のインフラを整える事業を理想をもって貫徹し、60店舗を越えるロードサイドホテル・旅籠屋をオープンさせました。
わたしの会社であるデザイン事務所は旅籠屋の創業以来デザイン面で協力してきました。
甲斐さんの強い意志と行動力を間近に接してきたので、オリジナルの講演が可能となったのです。

昨年10月からセミナーの準備で「館林城の再建をめざす会」の活動が停滞してしまいました。
館林城の実現にむけて活動再会します!

2017年1月23日(月)
第3回 【食文化の活用・観光客のニーズと魅力PR】(3時間)


▼第3回目講演 レジメの表紙。 セミナー3回目目次



●歴史を活かした事例研究。
「小布施の栗」実は絶滅寸前だった小布施の栗。小布施の風土が育てた良質の栗を名産に仕立て上げた。
小布施町を訪れる観光客の多くが栗菓子をおみやげに求める。私もそうだ。とくに缶詰になった栗きんとんが大好物。
小布施の栗を成功事例としてセミナーで紹介。そのために資料を集め独自の調査をし講演資料をまとめた。
すると、賞賛するに値しない事実がわかってしまい。小布施ファンとして困惑するはめに。以下コラムにしました。

(ビックリコラム)
生産量推移を調べると思わぬ事実に遭遇。
あれだけの観光客が訪れて、しかもネットでも販売している小布施の栗菓子。
小布施産の栗ではとても需要をまかなえない。 (栗の生産量がかなり少ないのだ)
北信濃で育った栗を使用して和菓子を作っていると思いたかったが、 農協の資料を読み解くと生産量が増えてない。
大部分は他所の地域(国内と韓国産)で生産された栗を使用していると推測できた。
小布施の栗ファンであった私は、かなりがっかりである。イメージダウンだ。
「小布施の栗はボッタクリ」とネットで揶揄されているがもっともである。
(韓国産の栗を使用している事例があり、がっくり)私がおみやげにしていた栗は韓国産だったのだ。
栗に罪な無いが・・・どうよ。

▼「小布施の栗」についてまとめました。
セミナー小布施の栗

▲「レポート紙面」一部

2017年1月24日(火)第4回
【観光コース開発とリピータの獲得】

(講演時間/3時間)
▼4回目講演 レジメ表紙
セミナー4回目

2017年2月6日(月)第5回
【コンセプトとターゲットによる商品設定と活用】

(講演時間/3時間)
▼5回目講演レジメ表紙
セミナー5回目旅籠屋レジメ

2017年2月7日(火)第6回 
【ブランディング、キャッチコピーとネーミング講座】

(講演時間/3時間)
▼6回目講演 レジメ表紙
セミナー6回目
▲6回目講座のレジメ(表紙)
セミナー6回目02▲キャッチコピーの理論を紹介。
セミナー6回目ブラックサンダー▲食品のブランディング成功事例として有楽製菓の「ブラックサンダー」を取り上げました
。テーマは「運・鈍・根」そして絶え間ない改革。